こんにちは、ぺーさんです。
「3,000万円で2世帯住宅」をテーマに家づくりブログをしています。
もう家づくりブログは読んでくれましたか?
読んでいない方はこの後、是非チェックしてくださいね!
とても喜びます。

そんな私が皆さんに一番伝えたい内容が、
火災保険申請代行業者の闇
家づくりの予算でも火災保険の掛け金はとても大きいですよね。
慎重に選んだ火災保険も、
使い方を間違えるだけで大きな不利益を被ります。
家づくりをしていない方でも火災保険には入っていますよね。
高い掛金を払っているし、
「保険金が支払われますので申請しませんか?」
- せっかくだったら
- お金をもらえるなら
そう思ったあなた!
その勧誘には絶対乗らないでください!
保障業界で査定業務担当者経験を持つファイナンシャルプランナーのぺーさんが
心の底から皆さんに伝えたい内容を書きます。
まとめだけでも為になると思います。
忙しい方はまとめをご覧ください。

この記事はどんな方に向いている?
このブログはこんな方に向いています。
- 火災保険請求でお困りの方
- 火災保険申請代行業者を使う予定の方
- 火災保険について知りたい方
火災保険は何故必要か?
火災保険が必要な根拠は民法に有!
そもそも火災保険は何故加入するのでしょうか?
民法第七百九条ノ規定ハ失火ノ場合ニハ之ヲ適用セス但シ失火者ニ重大ナル過失アリタルトキハ此ノ限ニ在ラス
明治32年法律第40号 民法抜粋
日本の現行法で「失火責任法」と呼ばれる法律を民法から抜粋をしました。
意味を分かりやすく口語文に変換すると、
「民法第709条は失火(火災)の場合該当しない。
但し、失火者の重大な過失がある場合はその限りでない。」
では、民法第709条とは何かというと、
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
民法709条より抜粋
つまり、火事の場合、隣家の家を出火元とした火が自家に損害を与えても、
出火元の人はあなたの家を直す義務はない、という意味です。
いくらあなたが損害賠償を隣家の人にしたとしても、
法律上、損害賠償請求権がないということになります。
だからこそ、自分の家は自分で守るために、
火災保険が最重要になってきます。
あなたが幾ら注意していても、
隣家があなたと同じくらい火災に注意しているとは限らないからです。
増加する自然災害
損害保険料算出機構の2021年度統計を見ると、
自然災害による保険金支払が増加していることが分かります。
もう一つの理由は、地球上の気候変動による自然災害の増加です。
火災保険には本来の「火災」による損害保障という性格と、
もう一つは自然災害に対する保障という2つ目の性格があります。
これは各社・各団体の努力によってついている付加価値ですよね。
もしかしたら火災の保障よりも、自然災害の保障をメインで考えている方もいるかもしれません。
リスクが増大している自然環境を鑑みれば、
火災保険は必須であることは間違いないです。
- 火災による損害は「保険」や「共済」以外保障されない
- 自然災害リスクに対して火災保険のニーズが高まっている
コラム:自然災害の公的保障 被災者生活再建支援制度
「被災者生活再建支援制度」とは、
災害により居住する住宅が全壊するなど、生活に被害を受けた世帯に対して支援金を給付する制度
のことです。
具体的には、生活の再建を目的として、
最大300万円~最小25万円まで受給できる制度です。
10世帯以上の住宅全壊被害が発生した市町村等に対して、
- 住宅が「全壊」した世帯
- 住宅が半壊、又は住宅の敷地に被害が生じ、その住宅をやむを得ず解体した世帯
- 災害による危険な状態が継続し、住宅に居住不能な状態が長期間継続している世帯
- 住宅が半壊し、大規模な補修を行わなければ居住することが困難な世帯(大規模半壊世帯)
- 住宅が半壊し、相当規模の補修を行わなければ居住することが困難な世帯(中規模半壊世帯)
に該当する方が受給対象です。
国の制度なので保険金額を決める際には国のHPしっかりと確認するようにしましょう。
火災保険申請代行業者とは?
火災保険申請を代行して、
支払われた保険金から手数料として報酬受け取る商売をしている会社です。
(30%くらいが多い)
イメージを画像1で確認してください。

火災保険申請代行業者を利用する場合は、
① 依頼 :あなたが火災保険申請代行業者に調査を依頼します。
② 調査 :火災保険申請代行業者はあなたの家の損害調査を行います。
③ 請求 :火災保険申請代行業者は保険会社へ請求を行います。
④ 保険金支払:保障内の損害と認定されれば保険金が支払われます。(保険会社は独自に損害調査を行う場合があります。)
⑤ 手数料支払:支払われた「保険金」の一部を火災保険申請代行業者へ手数料として支払います。
という流れになります。
実際に修理を行うときに、再度修理業者さんには、
損害調査をして見積書を作ってもらう必要があります。
一般的な保険金請求の流れ
ここで、自然災害などで損害を負った場合の一般的な保険請求の流れを見ましょう。
文章を読みたくない方は、画像2を確認してください。

① 請求:被保険者から保険会社へ損害の連絡をします。
② 見積:業者から損害箇所を見てもらい必要な見積を出してもらいます。
③ 保険金支払:場合に応じて、保険会社は調査を行い、保険金を支払います。
④ 支払:業者へ発注し、修繕をしてもらい、費用を保険金から支払います。
保険請求をしなくても、業者さんに見積もりをお願いするのは当然です。
保険請求といっても、特別なことは必要ありません。
火災申請サポート業者を使わなくても、
修理業者さんが自宅を調べて修繕に必要な見積もりを出してくれます。
わざわざ、費用のかかる火災申請代行業者にお願いする必要はありません。
ちなみに、大手のホームセンターさんに相談すると修理業者さんを紹介してくれますよ!
コラム:修理業者へ依頼する事を申し訳なく思うあなたへ
保険請求する際によく聞く言葉があります。
特に人の良いお客さんに多いのですが、

のAさん
保険請求したいけど、出るか分からないのに修理業者さんに家を診てもらうの何だか不憫。
どうしたらいいか分からないわ。
だったら、手数料がかかっても火災保険申請代行業者にお願いしようかしら?
という考えを持つ方を見かけることがあります。
そこまで行かなくても負目を感じる方がいることは事実です。
ただ決して負目を感じる必要はありません。
そもそも修繕をする際には修理業者さんに調査してもらう必要があります。
また、保険金が支払われないからといって、
あなたが気になっている損害箇所があることは事実です。
そこは当然、修理業者さんに診てもらいましょう。
スーパーで野菜を買ったりする場合金額は決まっていますよね。
家の修繕は住宅というものはありますが言わば修繕という無形のサービスと考えてもいいと思います。
その状況によってかかる修繕費用は千差万別。
だからこそ、「調査をし、見積をあなたに提出し、契約を行う」
ことが当然なのです。
火災保険申請代行業者をやめておくべき理由3選
1 支払われた保険金は全額あなたのもの
あなたが保障のために掛金を払います。
損害が発生したら保険金を受け取ります。
「保険金」はあなたのものです
保険金から報酬金(手数料)を差し引いたら、
修理の際に本来発生しない、
「自己負担額」が発生します
だって、修復費用として使うための保険金から、
それとは関係のない報酬金(手数料)を払うんですから当然です。
火災保険金申請サポート業者を使うことで、
「保険金」の一部があなたものではなくなっていますよ?
お前の保険金は俺の物!
ジャイアンと同じです。
実は結構怒りながら書いている記事。
一服のために美味しいラーメンのブログはいかがですか?

コラム:保険金は何に使っても良い?
「支払われた保険金の用途は何に使っても良い」
という謳い文句をよく見ますが要注意です。
答えとしては「契約による」という答えが正しいでしょう。
自然災害の保障では多くの保険や共済が、
「保険金が支払われたのに修理しない場合」
の対応を契約事項に記載しています。
最悪の場合、
「未修理箇所があった場合次回請求を受け付けない。」
という保障もありますのでお気を付けください。
2 進むも地獄、引くも地獄
職業がら何度も火災保険申請サポート業者を使って苦しむ人を見てきました。
一度お願いすると、
キャンセルしても地獄
保険金が支払われても地獄
まずは事例紹介をします。
事例1
Aさんは元々、風害で屋根に損害があり、保険金の請求を検討していました。
火災保険申請サポート業者のおかげで保険会社からあなたに100万円の保険金を支払われましたが、
手数料として、火災保険申請サポート業者に30万円を支払いました。
結局、屋根の修繕はAさんの自己負担30万円と残りの保険金70万円で屋根の修繕を行いました。
実例2
Bさんは雪害で、雨樋に損害があり、保険金の請求をしました。
火災保険申請サポート業者に実際の工事を依頼したら、
「うちでは工事はしていない」といわれました。
「工事が出来ないなら」とキャンセルを申し出たところ、
見積額30%をキャンセル料を払えと言われました。
火災保険申請代行業者ではこのように、
- 保険金が支払われた際は成功報酬として手数料支払い
- キャンセルした場合はキャンセル料支払い
を要求します。
火災保険申請代行業者の契約書はしっかりしているものが多いのが事実です。
契約書を楯に成功報酬やキャンセル料を請求されますので、
あなたに逃れる術はありません。
基本的に途中解約であってもキャンセル料が請求される契約になっています。
3 保険金請求は難しくない
保険金請求は難しくありません。
では保険金請求で困ったときはどうすればよろしいでしょうか?
- まずは、保険会社へ相談!
理由を説明すれば、現場確認対応をしてくれます。
自分で請求して、もし対象外と言われたら不安だ。
- 保険会社の対象外と言われたものは、保障対象外のものです。
火災保険申請代行業者に頼んだところで結果は変わりません。
また、修理業者さんに依頼するのもよいと思います。
出来る限り、地場の業者さんに依頼しましょう。
各社それぞれ請求のし易さもサービス向上のため積極的に取り組んでいます。
損保ジャパンのHPを見るとLINEで保険請求ができるようです。
消費生活センターの情報を確認しよう
ネットの情報などを見てると情報の真偽が分からなくなりますよね。
そういう場合は、公的機関の情報を確認しましょう。
消費生活センターや消費者庁
私も職務上、火災保険申請代行業者によって困っている方がいる場合、必ず消費生活センターを紹介します。
各自治体の消費生活センターに相談してください。
消費者庁では令和2年に悪質な火災保険申請代行業者に行政指導を行っています。
近年、地震、台風、豪雨、大雪等の大きな自然災害が発生すると、これらに便乗して、住宅の修繕費用の補償に係る保険金の申請代行や当該修繕についての勧誘に際し、特定商取引に関する法律(昭和51年法律第57号。以下「特定商取引法」といいます。)に違反する悪質な勧誘を行う事例が度々発生する傾向にあります。
保険金申請代行業務や住宅修繕を行う5事業者に対する行政指導について (caa.go.jp)
また、一般社団法人「日本損害保険協会」は国の機関である「国民生活センター」
と協力して上記のような注意分を出しています。
引用:「保険金を使って自己負担なく住宅修理ができる」と勧誘されてもすぐに契約しないようにしましょう! (kokusen.go.jp)
国としても問題だと考えている証拠です。
コラム:怪しい業者の見極め方
保障査定業務をしていると怪しい見積書をよく見ます。
また、損害がないのにあるという申告をしたり、
業者自体が損害を捏造するケースも見受けられます。
怪しい業者が良く使う手法をまとめました。
一つでも該当する場合は注意して契約を進めてください。
- アポ無で自宅訪問してきて「損害があるので修復しませんか?」と勧誘
- 県外業者(移動費がかかるため業者にとってはマイナス。拠点周辺で仕事が出来ない理由がある可能性)
- 業者所在地がアパートの一室や戸建てなどの通常民家で社屋がない
- 修理一式などという不明瞭な見積書を出す
- 手数料が修理費全体の20%超える
- 保険会社の損害調査に断っても同行しようとする
- 依頼者要望外の修繕を見積書に入れてくる
まとめ:これだけは知ってほしい!
- 火災保険申請代行業者とは、保険金請求を代行して手数料収入を得る会社
- 火災保険申請代行業者を使わなくても保険金は支払われる
- 保険金請求に困ったら、まずお近くの修理業者、もしくは、保険会社に相談
- 大手のホームセンターも修理対応している
- 怪しい業者だと思ったら契約前に、消費生活センターへ相談する
- 契約後は、出来るだけ早く消費生活センターへ相談する
- TiktokやYoutubeなどのSNSを利用して保険請求を促す業者へは絶対依頼しない
補足説明が必要な方はコメントで対応可能です。
最後に
様々なブログや情報サイトで、
火災保険申請代行業者のメリット・デメリットまとめている方がいますが、
被保険者の立場に立てばデメリットしかありません。
絶対に火災保険申請代行業者は使わないでください。
尚、本サイトは個別の業者について言及しておりませんが、
個別の相談なども対応可能です。
ご連絡ください。
また、保険会社が未払いなどの多くの問題を抱えていたは過去の事実です。
そこは真摯に反省して欲しいと思います。
ただし、金融庁などの行政指導が入ってかなりの時間が経ちます。
業界全体の改革はかなり進んでいます。
過去のイメージで保険会社を敵と決めつけず、
保険会社を仲間にすることで保険請求を円滑に進めましょう。
また保険会社体制がどうしても気に入らない方は、
各共済団体の保障を利用するのもいい手だと思います。
- 国民共済 住まいる共済
- JA共済 建物共済むてきプラス 保障範囲が充実。掛金高
- coop共済 coop火災共済
- 県民共済 新型火災共済 自然災害の保障額が少ないが、掛金リーズナブル
痒い所に手が届かない可能性はありますがリーズナブルで、
掛金に比べれば保障内容もよく、
共済団体は営業目的ではないので支払いぶりもいいです。
翻って火災保険代行業者のやり口を見ると
他人が掛けていた保険から手数料をしょっ引くというやり口
あまりにも不誠実な商売形態です。
私はそれを許すことができません。
以上とりなります。

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